学生時代、精神科の実習で外の病院に見学に行ったときのことです。そのとき指導していただいた先生は現在も某病院の院長先生をされているのですが大変親切な先生でまず精神病について説明しその後質問され、なんて答えたのか覚えていないのですが「よく勉強しているね」とほめられたのでした(ほめられる経験が少なかったせいかよく覚えています)。しかしその後実際の患者さんとあって妄想のような、よくわからない話を延々と聞かされるとなにがなんだか?となってしまいました。その後指導の先生からその患者さんについて質問されましたが何が何だかわからなくなって(本で覚えた知識がふっとんだというか)、、、、、この経験は(実習)忘れるに限る!?と思ったものでした。(今ではさすがにそういうことはなく一度でわからなければ二度、三度と患者さんの話を聞いていくと診断もついて落ち着く、、、、だれが?、、、わしが、、、ははは。私が落ち着いたといっても患者さんが落ち着いていくのではないのでここからどうしていこうかということになるのですが、、、。)

 また私が精神科に入ったときは精神病ないしはそれに準じた患者さんが多かったのですが、、、だから大学の外来であっても患者さんは結構少なかった、、、毎日3人ぐらいの先生方が外来に出ていましたが3人合わせておそらくは50人も診察していなかった思います。今はその倍以上は診ているとおもいます。また患者さんの質というか疾患群も精神病から神経症圏へ大きくシフトしてきています。不安障害とかストレス関連障害とか病名も多彩となってきて、、、また患者さん方もネットでいろいろな情報をみて、それが疾患の理解につながる場合もあるのですがただ単に大混乱している方もおられます。

 いまでも一応診断をつけるんですが何がおきているのかよくわからない方もいます。妄想的な内容を語るのですが発症年齢、被害念慮(妄想まではいかない)の対象またその成立ちが精神病的でないというか、、、つらくて眠れないという訴えもありとりあえず睡眠を確保するとかなり楽になった、、、、一体どうなってるんだろうと朝の散歩の時も考え込んだり、、、。
別の患者さんで何かに憑かれたようなと表現をするので憑依とは何なのかあらためて考えてみたり、、、
そういえば入院患者さんでなかなかよくならない方がいて数日間外泊にいった後、「外泊どうでした?」と聞くと「なんか白っぽい服着た人が棒を振り、お経のようなものを上げていた」と、、、そっか、きっと祈祷というか御祓いみたいなものにいったんだなーということもありました。御祓いの効果はすぐにはでないのかあまりかわったようにはみえず(というか入院していてもよくならなかったから御祓い作戦になったんでしょうが、、、)しかしその後、時間薬というのか何ヶ月かたつとなんとなく落ち着いてきた方もいました(御祓いの効果もあったのかもしれません!?)。